「インド」と聞いてどんなことを思い浮かべますか。スパイシーなインド料理、ガンジス川。それとも、まだまだ未知の世界でしょうか。今日新しく追加したインドの風景は、今までのAtmophの風景と少し雰囲気が違うかもしれません。人々を魅了して止まないインドの地を、窓から体験してみてください。
ヒンドゥー教の一大聖地、ガンジス川
各地から巡礼にやってきた教徒にとって、ガンジスは女神ガンガーであり、全ての罪を浄化してくれる偉大な川。川岸のガートでは、沐浴する人々、燃やされ流される遺体、それらを眺める観光客のボート、そんな混沌と神聖が入り混じったここならではの光景は、見た人に様々な感情を抱かせてくれます。

ガンジス川の水質は清らかとは程遠いものですが、教徒にとっては聖水です。全身を水に浸し、朝日に向かって祈りを捧げたり、シャンプーや石鹸を持ち込んで体を洗ったり、思い思いの方法で母なる川と向き合います。階段状になっているガートでは、腐らないとされる川の水を持ち帰るための容器やチャイを売る露店が並び、早朝から賑やかな雰囲気に包まれます。
人々が信じる「輪廻」の世界

84あるガート(水辺に設けられた施設のこと)の中で、マニカルニカー・ガートとハリシュチャンドラ・ガートの2箇所は、火葬場となっています。ここで荼毘に付されると輪廻から解脱できると信じられており、毎日各地から遺体が運び込まれてくるのです。遺体はガンジス川に浸された後火葬され、遺灰は川に流されます。一方、十分に生きられなかった小さな子供や妊婦などは火葬せず、重しをつけて川に沈めるのだそうです。
2つの火葬場の間に位置するダシャーシュワメード・ガートでは、日没後に「アールティ」と呼ばれる礼拝が行われます。数人の僧侶が祈祷台に上がり、音楽に合わせて火を灯した燭台を掲げ、女神ガンガーに祈りを捧げます。神秘的な雰囲気とお祭りのような賑やかさを兼ね備えた礼拝は、観光客にも人気のイベント。毎日この時間帯は、ガートや川に浮かぶボートが見学者で埋め尽くされます。
人々の想いや祈りが込められた寺院やガート。日々の忙しさに追われる中にこの風景を眺めていると、何だか少し考えさせられるような気持ちになります。
