代表の姜(かん)です。私たちAtmophでは、この10年一つのプロダクトだけを開発し販売してきました。「バーチャルな窓」こと、Atmoph Windowです。創業とプロダクトの由来についてこれまで色々な形や場面で発信してきたような気もしますが、あらためて自問自答してみます。
なぜ「窓」なのか
ちょうど1年前、3世代目のプロダクトであるAtmoph Window Yoの発表後に、下のような動画を撮りました。その中で、「TVじゃダメなの?」や「YouTubeじゃダメなの?」、「VR/XR、Vision Proじゃダメ?」といったよくある質問に答えました。でも、「なぜ窓なのか」というストレートな問いと答えについてちゃんと書いたことはなかったかもしれず、書くことに。
理由1. 消去法でたどり着いた
元々のアイデアは、2004年のロサンゼルス留学時、アパートの一人暮らしで、「窓の景色が隣のアパート」だったことが発端です。でもそこから「窓を作ろう!」とは全く思い浮かびもしていなく、Mac、TV、プロジェクターや、今と比べればしょぼい当時のVRゴーグルなどにハワイのDVDを映してみました。でも、どれも違ったんです。
パソコンのモニターは勉強や仕事に使うし、テレビはニュースやお笑い、ドラマに使うし、風景を映しても「番組を見ている」気分にしかならなかったし、プロジェクターは明るい部屋では使えないしうるさいし熱いし。VRゴーグル(HMD)だって、外せば現実が待っている。
そこから、何年もかけて考えたり忘れたり、実験したりダメだったりを繰り返す中で、「待てよ、窓が問題なら、窓自体を作ってしまえばいいのか」と考え至りました。
理由2. SFの世界で当たり前
SF映画が好きなんですが、「バーチャルな窓」は、VRと同じくらいにこれまで登場してきました。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『トータル・リコール』、『プロメテウス』、『クラウド アトラス』、『イヴの時間』など。ドラマなら『ブラック・ミラー』や『アップロード』、漫画ならドラえもんの道具だけで「窓けしききりかえ機」、「どこでも窓」と2つもある!藤子・F・不二雄先生のSF世界観は本当にすごい。
そもそもSF世界の前に、襖絵や屏風、風景画、風景写真など、バーチャル窓には祖先たちがいます。
理由3. いつもいてくれる
これが、決定的に大事な理由です。窓からはいつも景色が見える。何かをしながら、たまに見たり、感じたりする窓。もちろん、新鮮な空気が入ってきて、太陽も降り注げばなお良し。
「さぁ見るぞ」、「さぁやるぞ」、と向かう相手ではないのが、窓。あなたの作品づくり、勉強、仕事、ゲーム、映画を見るとき、食事、コーヒータイム、フィットネスなど、あなたの生活に寄り添い、いつもいてくれる。僕のそばにいつもいてくれる。ふと目を向ければ、目があう。まるで未来のロボットのような存在。
それが、僕がAtmophで「窓」を作っている理由です。
P.S. 最近、久々に映画『スタンド・バイ・ミー』を観たんですが、ドラえもんの映画の『STAND BY ME』のタイトルを思い出しました。「そばにいて」という意味の”stand by me”。Atmoph Windowも、いつもそばにいてくれる、という意味で、僕がいつの日にか作りたいと子供の頃から夢見ていた、「ロボット」とそう違わないのかもしれません。






